AI・開発
会社のHPをAI Nativeで育てる。更新も、振り返りも、軽くなった
てねずっとのHPは、もともとSTUDIOで人の手で作り、管理していました。更新作業が辛く、手を入れるのは年に1回程度でした。移設後は、CodexのようなAIエージェントと共に、HPの作成・管理を進めています。
変わったのは、HPの見た目やページ数だけではありません。更新がとても速くなり、出来上がるものも良くなったと感じています。それなのに、人間が手を動かしたり、進行を管理したりする負担は、大きく減りました。
さらに、この記事を作り始めて気づいた良さがあります。以前と今を比べ、どう変わってきたのかを振り返ることまで、AIと一緒にできるようになっていました。
最初は、会社を紹介するHPから
STUDIO時代のHPは、ほぼテンプレートを使った会社紹介のページでした。会社の考え方、事業内容、メンバー、会社概要、問い合わせを案内していました。
Gamesは今の7作品のうち3作品の写真と、販売ページや外部サイトへのリンクのみ。Webで遊べるものはありませんでした。
そこから、AIエージェントでHPを作成・管理する方針にして、少しずつHPでできることが増えていきました。
たとえばGamesは、作品を紹介する入口から、遊び方をその場で体験できる場所へ育ちました。今回の記事も、新しくできたノートに載せています。
| 領域 | STUDIO時代 | 今 |
|---|---|---|
| 会社の入口 | ほぼSTUDIOテンプレートで会社を紹介 | TOPの構成や導線を見直し、研修や作品へ進めるように |
| Games | 3作品の写真と外部リンクのみ | 作品ごとの紹介、ルールの図解やFAQ、7作品の遊び方体験 |
| 生成AI | なし | 生成AI研修の専用ページや、相談内容を整理するページ |
| 記録・発信 | なし | AIやボードゲーム、日々の記録を載せる「てねずっとノート」 |
画面で見る、移設直後と今
移設直後のTOPを当時のコードから再表示し、現在のTOPと同じ画面サイズで撮影しました。STUDIO時代そのものの画面ではありませんが、移設後にどのように変わったかを見比べられます。
Codexは、画面の確認や修正まで進められる
ここでいうAIエージェントは、モデルだけを指していません。ファイルを読み書きし、コマンドを実行し、ブラウザで画面を確かめる。そうした開発道具とAIをつなぐ仕組み(ハーネス)を含めた、Codexのような環境です。
たとえばCodexは、作ったページをブラウザで開いて確かめるところまで進められます。PCの画面だけでなく、スマートフォンの幅に切り替え、文字の折り返しや表の見え方を確認して、必要なら直す。
今回の記事も、実際にそのように調整しています。コードを書く、画面で確かめる、直す、という作業を一続きで進められるのが、AIエージェントとして使う良さです。
チャットでコードを受け取り、人間がコピーして反映する方法では、今のようにHPを育て続けるのは難しいと感じています。作業を進められる環境ごと任せることが、自分たちにとって大きな違いでした。
同じ改修でも、担当する作業が変わる
| 作業 | チャットでコードを受け取る | Codexに任せる |
|---|---|---|
| 目的・情報を伝える | 人間 | 人間 |
| コードを書く | AI | Codex |
| ファイルへ反映する | 人間 | Codex |
| ブラウザ・モバイル幅で確認 | 人間 | Codex |
| 修正を反映し、再確認 | 人間とAIを往復 | Codex |
| 体験を補い、内容を監修 | 人間 | 人間 |
HPと一緒に、AIへの任せ方も変わった
移設した瞬間から、今の進め方が完成していたわけではありません。HPを更新しながら、AIに何を任せるか、どこで人間が関わるかも調整してきました。
今の運用では、人間が目的や任せてよい範囲を伝えます。その範囲で、AIが実装を進め、必要な確認や別のAIによるレビューを経て、公開までつなげます。人間の判断が必要な変更は、そこで確認します。
ここでいうAI Nativeは、こうした進め方まで含めています。コードを書いてもらうことに加えて、仕事の進め方もAIと見直していく。その変更も、HPの更新と同じように記録に残っています。
任せる範囲や確認の仕組みは、今も試行錯誤を続けています。
人間とAIエージェントで、HPを育てる
目的・情報・任せる範囲を伝える
Codexのような、開発道具とつながった環境
- 実装する
- 画面で確かめる
- 必要なら直す
修正したら、もう一度確認
変更の記録を、次の改善に活かす
人間は、何を伝え、何を確かめるのか
このノート作りも、その一例です。
人間が記事のアイデアを出し、体験や情報を補い、内容を監修する。AIエージェントが構成を考え、文章を書き、編集する。このHPでは主にCodexを使い、アイデア出しや調査も一緒に進めています。
今回も、HPをAI Nativeで作り替えた体験を記事にしたい、というところから始まりました。人間が先に完成原稿を用意したわけではありません。初期の状態を辿れるか相談し、見つかった記録を材料に、記事の形を考えています。
人間が持っている体験や、何を良いと感じたのかは、AIが履歴だけから決められるものではありません。更新が速くなり、質も良くなり、人間の負担が減ったという実感は、こちらから伝える大切な材料です。
これは作業時間や品質を数値で比較した結果ではなく、実際にHPを運用する中での感想です。
AI Nativeなら、過去を振り返れた
STUDIOで人の手で更新していた頃は、自分たちの作業や変更を辿れる履歴が残っていませんでした。今の運用なら振り返れるだろうか。記事の準備で、初期のデプロイ版を辿れるかCodexに聞いてみました。
すると、移設時に何を引き継ぐか整理した資料や、初回公開時のコード、その後に何を追加したかの記録が見つかりました。今のHPとの差だけでなく、AIへの任せ方も段階的に変えてきたことが確認できました。
履歴を保存しているのは、コードの変更を残すGitや、作業の目的・判断を残すGitHubのIssueです。そこにAIが加わることで、記録を辿り、比較し、今回のような記事の材料へ整理するところまで進められます。
初期と今を比べようとしたら、その比較自体が今の運用の良さを感じる体験になった。これは、記事を書き始める前には気づいていなかったことでした。
これからもAIとの公開実験場としてHPを育てていく
更新を進めるだけでなく、何を変えてきたかを振り返り、次の改善を考える。そんな付き合い方が、少しずつできるようになってきました。
てねずっとにとって、このHPは会社を紹介する場所であり、自分たちの「公開実験場」でもあります。AIと何ができるのか、どう任せると進めやすいのか。実際に作り、使い、振り返りながら、HPと進め方の両方を試しています。
そこに至るまでの試行錯誤は、「人とAIの協働開発の歩み:チャットからAI Nativeへ」でも綴っていきます。
これからも、この公開実験場をAIと共に育てていきます。


